本日も、りけいのりがお届けします。今回は、商品紹介の記事となります。
りけいのりでは、"科学"にまつわるあれこれを、様々な角度から発信しております。教科書に倣った順序で知識を発信することもあれば、科学に関する"ウソ"を発信することでリテラシーを養ってみたりします。様々な角度から、科学を見つめるのには理由があります。
人とバイアス
それは、ヒトの認知機能には欠陥があるからです。文系にせよ、理系にせよ、ヒトはみな自分の見たい世界を見ています。文化的背景や環境要因に依存する考え方の偏りをバイアスと呼びますが、ヒトは皆バイアスの中で生活しています。そんな偏り、思考の癖は、時としてヒトを不幸にするでしょう。
思考の偏りにより、ヒトが不幸になる例は、こんな場面が想定されます。
- 偏見により、肌色の異なる人とは関わらない。
- 水素水は美容に良いと思い込む。
- "次の賭けこそ必ず勝てる"とギャンブルに身を投じる。
- 自分は安全であると思い込み、緊急時への備えや災害時の避難を怠る。
これらは、科学の観点から次のように説明されます。
- 肌色は、色素の違いでしかない。つまり、皮下数ミリの違いで人を判断していることになる。代謝など、ヒトとしての本質的な違いは、肌色に依らない。
- 水素水は何故美容に良いのか。水素はどのような性質の物質なのか(常温常圧では気体で、水に難溶)。科学的に疑問を投げかけると、疑似科学は瞬く間に崩れ去る。
- ギャンブルが成り立つのは、多くのヒトが負けるから。そして、ギャンブル事業を続けるだけの企業へのメリットがあるから。数学的に、期待値を求めると、ギャンブルに身を投じれば投じるほどに損をする。ギャンブルの必勝法は、賭けないこと。
- 心理学的には、自分のことを棚上げにする"正常性バイアス"が働いている。自分は特別ではない。
以上のように、科学的な思考は様々な場面で、我々のバイアスを取り除いてくれます。
それでは、もう一歩踏み込んで科学について考えてみましょう。
科学と娯楽
前節にて、科学はヒトの思考の偏りを解消する、いわば"レンズ"の役割を果たすことをお伝えしました。本節では、"科学が娯楽である"ということを考えてみます。
生物には、記憶する能力があります。現在の経験を蓄積し、未来に起こりうる危険を避け、あるいは喜びを享受する蓋然性を高めます。
ヒトには、論理的に物事を考える、高度な情報処理プロセスが備わっています。あなたの眉間の数センチ内側に存在する大脳新皮質が、情報処理の中枢です。
脳は、電気的な刺激と化学的な情報伝達による並列的な回路を備えています。脳が新たな物事に直面すると、ドーパミンなどのホルモンが分泌され、一時的な覚醒を経験します。
ヒトは考える葦である。
考えることが、ヒトをヒトたらしめる所以なのです。
ヒトは、遊び、笑う生き物です。ヒト-ヒト間での高度なコミュニケーションの上に社会は成り立ち、結果として人類は自然界という不確実な世界の中で安定的な繁栄をしてきました。そんな中、遊びは"偶然の産物"ともいえる思考の外側の可能性を与え、笑いはヒトとして生きる我々の結束を強め、そして充実感をもたらしてくれます。
以上までに、何の脈絡もない話をしてきました。しかし、そこには共通点があります。それは、"想像上の産物"であるということです。身の回りで起こる出来事すべては、ヒトの脳がもたらした一種のイメージに過ぎず、いわば想像上の産物です。もちろん、バイアスだって想像上の産物です。
もちろん、科学だって我々人間の想像上の産物です。今、目の前に成り立っている現象をもっとも確からしく説明しているのが科学であるというだけです。それ以上でもそれ以下でもないのです。
我々の空想の上に繰り広げられる論理的思考という運動が、科学を生み出し、そして人類を豊かにする。ヒトは考え、考えが科学を生み出し、科学が人を笑わせるのです。科学は手段です。
それと同時に、科学は目的にもなります。ヒトは新しい何かを知ることで覚醒することを前述しましたが、それは人類にとっての新しいことである必要はありません。あなたにとっての新しいことであれば、それはあなたの脳を活性化させるのです。科学の学びが目的化しても、ヒトを幸せにするのです。
科学は、コスパ最強のエンターテインメントです。
オリジナルTシャツ発売
ってことで、そんな思いを凝縮したTシャツを発売します。
Tシャツのデザインはこんな感じです。印字として、こんな文章を盛り込んでみました。
Science is Entertainment Hidden in Nature
科学とは、自然に隠された娯楽である。
ちょっとカッコつけすぎましたかね。手に持つ三角フラスコの中には、色とりどりの溶液が描かれています。そして、液面はヒトの手の形をしています。
サイエンスが、幅広い分野の科学者の手によって発展してきたことを表現しました。
サイズ展開は、S、M、Lの三種類。数量はなんと各サイズ2枚ずつで、価格は2052円です。試し打ち的に販売を開始します。
おわりに
今回は、ヒトとバイアスの関係、科学は娯楽であるということ、そして、オリジナルTシャツの販売開始の告知をお届けしました。
"りけいのり"のメンバーは、科学の中に芸術性、デザイン性を感じています。淘汰というふるいにかけられた結果、魚、両生類、爬虫類、鳥類、そして哺乳類はこのような形に落ち着いています。分子はいずれも、量子力学により完全に制御され、精彩を放ちます。ヒトは、科学に立脚する、海を、山を、宇宙を、自然を美しいと感じます。
今後も、サイエンスをアートに昇華する活動を、少しずつでも展開していけたらと考えています。リクエストやご意見がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
以上、りけいのりがお届けしました。