本日も、りけいのりがお届けします。
本シリーズでは、【科学イラストレーション入門】と題して、次のような方々に向けたコンテンツを発信しています。
- お金はかけずにプレゼン/ポスターで使うイラストを描きたい理系の学生
- シンプルなアイコンのイラストを短時間で作成できるようになりたい社会人
- パワーポイント初心者で、その扱い方に慣れたいOffice初心者
前回の記事を、未だご覧になっていない方は、こちらからどうぞ!!
今回の記事で、"科学イラストレーション入門"は終了となります。今までの記事で、既にイラストレーションに必要な要素技術は修得してきました。そこで最後に、りけいのりが記事で使うイラストを作成しているところを紹介できればと思います。
前回までの復習
まずは、前回まで全5回でお届けした内容の復習をします。
【科学イラストレーション入門】必要なのはOfficeだけ【第1回】
Highlights
- 科学イラストレーションは相手と自分の頭の中を一致させる手法
- まずはパワーポイントファイルを作成して、スライドのサイズを好みの大きさに
- 快適なイラストレーションのために、よく使うコマンドはクイックアクセスツールバーへ
【科学イラストレーション 入門】立体感の出し方を2通りマスター【第2回】
Highlights
- 影を操ることは、リアリティ、立体感を演出することに繋がる
- 円形の図を挿入し、グラデーションを操ることで立体感を演出
- 円形の図を、3D-書式の編集により球体へ変身させる
【科学イラストレーション 入門】フォントをインポートし、影を付ける【第3回】
Highlights
- グラフィック(絵)とテキスト(文章)で直観的・かつ論理的なコミュニケーションが可能になる
- フォントデータをオンラインソースからダウンロード
- スライドに挿入したテキストのフォント、色などを編集
- プレゼンテーションに必須のスキル
【科学イラストレーション入門】自由な形の図が欲しい時は頂点を操れ【第4回】
Highlights
- デフォルトの図形では表現の幅が狭い
- 図形の頂点を編集することで、思うままに図形を描画することができる
- 線を操ることで、より自由度の高い、曲がりくねった矢印を描画できる
【科学イラストレーション入門】接合・切り出しで新たな図形を描画する【第5回】
Highlights
- 自由度の高い図形を描画する方法は、頂点の編集だけでは無かった!
- デフォルトでは表示されない描画コマンドをインポート
- 接合や切り出しを駆使して、思うままに図形を描画
- 図形の質感には、テクスチャにより変化を加えることもできる
イラストレーションの手ほどき
今回は、"【身近な疑問】鳥は何故感電しないのか。"に使わている図形の描画風景を紹介します。
今回作りたいのはこんな図。
鳥が電線にとまっていて、そこには電位勾配が存在すること、電流には流れる方向があることを表現する図
そこで、まずはスライドを挿入するところから始めましょう。
今回は、白地に図形を描画していきたいので、背景の色を黒に変更します。
続いて、画像の土台となる背景を挿入します。りけいのりでは、"タテ: 49.95 cm×ヨコ: 90 cm"の白い四角を土台としています。
続いて、ロゴを挿入します。このようにすべての図にロゴを使用することで、コンテンツの統一感を表現できるほか、ご自身の著作物であることを明記できます。
スライドの題名を挿入する前に、題名の下に引く補助線の挿入をしてみましょう。
補助線の書式を変更していきます。
- 幅: 0.5 → 1.5 pt
- 色: 青 → 黒
- 始点矢印の種類、終点矢印の種類: 矢印なし → ひし形矢印
続いて、テキストを挿入していきましょう。
ここでは、次のような編集をしました。
- テキスト: 図のタイトル
- 文字サイズ: 18 → 88 pt
- 段落: 中央ぞろえ
- Font: UD デジタル 教科書体N-R
- ボールド
続いて、電線の描画をします。線を描画した後に、図形の書式設定を行います。
図形の書式設定 > 塗りつぶしと線
図形の書式設定 > 効果
- 色: 灰色
- 幅: 90 pt
- 線の先端: 丸
- 3D-書式→"面取り: 上"にて丸に
- 幅: 16.5 pt
- 高さ: 13.5 pt
さらに、先ほどのタイトルと同じ書式で、"電線"という文字を電線の図の上に挿入します。
- サイズ: 66 pt
- 色: 白
これで電線の完成です。
続いて、電位勾配を表現する矢印の挿入を行います。ここでは、直線を挿入して矢印を描画するプロセスを踏みます。
- 色: 赤
- 幅: 13.75 pt
- 線の先端: 丸
- 終点矢印の種類: 開いた矢印
続いて、説明となるテキストの挿入です。
さらに、鳥の足を描画していきます。フリーフォームの挿入を行い、以下の書式とします。
- 色: ゴールド
- 幅: 16.75 pt
ここで、挿入したフリーフォームに対して頂点の編集を行います。
後は、趾(あしゆび)を挿入します。
続いて、鳥の胴体部を挿入します。図形から"弦"の導入をします。
胴体の色を、グラデーションにより変更します。
最後に、本シリーズ"【科学イラストレーション入門】" の第2回で描画した球体を挿入します。色や透明度を変化させて、電子の動きを表現しました。
おわりに
お疲れさまでした!!!
全6回の科学イラストレーション入門はいかがでしたか? ここまで紹介してきた手法や図は、無料です。少しの練習を重ねれば、誰でも高いクオリティのイラストを作成できるようになります。
捕捉すると、パワーポイントはマイクロソフトのソフトウェアであることから、その他のソフトウェアとの親和性も高いです。Excelで作成したグラフに説明をパワーポイントで加えて、Wordに張り付ければ、クオリティの高い報告書を作成できます。
これであなたもパワポ絵師です!! 以上、りけいのりがお届けしました。