本日もりけいのりがお届けします。
【科学イラストレーション入門】と題して、次のような方々に記事を書きます。
- お金はかけずにプレゼン/ポスターで使うイラストを描きたい理系の学生
- シンプルなアイコンのイラストを短時間で作成できるようになりたい社会人
- パワーポイント初心者で、その扱い方に慣れたいOffice初心者
前回の記事を、未だご覧になっていない方は、こちらからどうぞ!!
www.rek2u.com 今回は、科学イラストレーションの中でも、特に、基本図形を出発点として、様々な形状の図形を作成します。このシリーズをお読みの皆さんはきっと、
- これだけしか扱える図形が無いの?
- もっと複雑な形の図を描きたい
と思ったことと思います。
そんな疑問や欲求に少しでも答えられればと思います。
頂点の編集で図形も矢印も思いのまま
四角形を操る
まずは、以前から使用しているパワーポイントファイルを開いてください。ここで、新しいスライドの挿入、正方形/長方形の挿入を行います。
- ホーム>新しいスライド(プルダウンメニュー)>白紙
- クイックアクセスツールバー>図形>四角形>正方形/長方形
下のようになりましたか?
ここでは、枠線の色を黒く、塗りつぶしを白く設定します。枠線の太さは、お好みで。
ここで、図形を右クリックしてみます。すると、このようなメニューがあることに気づきます。
それでは、頂点の編集をクリックしてみましょう。
先程と、図形の様子が変化しました。この■(黒い四角)が頂点と呼ばれる要素です。これを編集することで、様々な図形を表現できます。例えば、右上の頂点をドラッグ&ドロップしてみましょう。
図形が変形しました。さらに細かい編集をします。新しく生じた2つの□(白四角)は、"現在選択している頂点に隣接する辺の角度"を編集するためのものです。
では、この□をドラッグ&ドロップしてみます。
オシャレなケーキのような形になりました。もはや、当初の四角形はどこにもありません。少しいじって、こんな図形になりました。
よくわからない何かの完成です。
ここから、さらに細かく頂点の編集を行います。■の上で右クリックを押してみて下さい。こんなウィンドウが出てきます。
ここでは、現在選択している頂点の削除や頂点の種類の変更を行うことができます。頂点の追加に関するメニューが存在しますが、これは”頂点の編集”の状態で枠線上の任意の点をドラッグ&ドロップすることでより簡単に行えます。こんな感じで。
頂点の編集における各コマンドは、次のように働きます。
- 頂点を中心にスムージングする:頂点から延びる辺の角度は180°で固定。辺の有効範囲の長さは、隣接する二辺で一定。
- 頂点で線分を伸ばす:頂点から延びる辺の角度は180°で固定。ただし辺の有効範囲(■と□間の青い線)の長さは任意にとれる。
- 頂点を基準にする:頂点から任意の角度の辺をとれる
これらは、文章による解説よりも、ご自身で操作をした方が、理解が簡単かと思います。
以上が、頂点の編集による図形の変形方法です。以上が、頂点の編集による図形の変形方法です。
矢印だってお手の物
では、白紙のスライドを挿入してください。続いて、以下の操作を実行してください。
クイックアクセスツールバー>図形>線>フリーフォーム:図形
以上の操作を行ったら、スライドの異なる2点をクリックして、終点ではダブルクリックをしてみて下さい。何かしら図形が挿入されたと思います。今回の場合は直線が挿入されました。
当然、今挿入した線に対する頂点の編集も行うことができます。線上のどこかで右クリックをしてみて下さい。続いて、頂点の編集を行います。このようになりましたか?
ここで、頂点をクリックして、適当に線分を変形してみます。こんな感じで。
それでは、以前の内容の復習になりますが、図形の書式設定を開きます。手順は以下の通り。
線上で右クリック>図形の書式設定
さらに、以下の操作を行います。
図形のオプション>線
すると、こんな画面になります。
ここでは見やすいように以下の設定に変更しました。
- 色: 赤
- 幅: 20pt
続いて重要となるのがこのあたり。
“始点矢印の種類”のメニューです。これらのメニューにより、任意の線の始点や終点を矢じりなどに設定でき、任意の矢印に変形させることができます。例えば、こんな感じです。
これで立派な矢印の完成です。ここからは趣味の範囲になりますが、
線の先端:丸
とすることで、矢印の印象を柔らかくすることができます。
色などは、塗りつぶしなどによる変更でカスタマイズできます。図形の色の編集に関する記事を未だご覧になっていない方は、併せてこちらもお読みください。
以上、頂点の編集による、図形の変形でした。
おわりに
いかがでしたか? 今回の記事では、
- 頂点の編集をして複雑な図形を描く方法
- 思いのままに矢印を描画する方法
について扱いました。
次回は、全く別のアプローチで複雑な図形の編集を行う方法をご紹介します。また、図形やテキストに、今までのグラデーションや3D書式編集とは異なる質感を与える編集について学びます。
以上、りけいのりがお届けしました。